独自の経営システムを創造したいという話

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組織・経営に関する仕事が増加

本日はメインの話をする前に、まずは昨今の弊社の動きから少しお話したいと思います。Tryfundsでは、創業以来一貫して、「意志ある挑戦を創造する」という経営理念のもと、人と企業に意志を持たせる仕事をしてきました。その際たる仕事が「海外進出支援」と「組織・経営コンサルティング」です。

ここ最近のビジョン経営及び人材採用の甲斐もあって、現在は人員も増加し、コンサルティングに留まらず、財務アドバイザリー(M&A・プロジェクト・ファイナンス)、ブランディング、ITシステム・WEBに関する業務、人材採用支援、などあらゆる領域横断型の実行施策の提供も開始しました。

丁度昨今は大きな転換期を迎え、私自身が企業様の経営ポジションに在籍した上で会社そのものの改革を行ったり、Tryfundsの国内外に渡るあらゆるリソースを提供することで、横断的に経営支援を行う深いお付き合いをさせて頂く会社様が増えてきました。

最近で言うと、私個人としては、下記のような企業様で職位も頂き、組織や経営について並走させていただいています。また、変わり種では、尊敬する孫正義氏率いるSoftbank社のソフトバンクアカデミアにも六期生として参加させていただいており、自社以外の経営について考える機会を頂いています(出張が多すぎて中々参加出来ていないことが悔やまれます)。

・両備ホールディングス株式会社/顧問に就任(組織人材・経営)

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岡山県に本社を構え、売上高約1,400億円、従業員約9,000人を誇る両備HD様。鉄道・バス・フェリー・ホテルからインテルよりも創業の早いIT事業、岡山高島屋の運営、ANA・JAL双方の現地受けの支援、そしてベトナム物流第三位のTransimex Sigon社の運営等、幅広い領域で活躍してきた企業様です。創業100年を超え、今後のフォーカス市場を東南アジアと定める中で、「今後」にフォーカスをした組織・人材に係る全般的なご支援のチャンスを頂きました。創業100年を超えているにも関わらず、経常利益額はここ数年でも飛躍的な伸びを見せており、既存の枠にとらわれない「意志ある」経営が魅力です。こちらは、信頼に足るブランド力、潤沢な純資産と豊富な人的リソースを活かした舵取りが必要になる会社様です。一方で、50社以上のグループ会社、80以上の事業を抱える企業グループでもあり、組織の編成や人材の登用について、今から今後の100年に向けた革新を図る挑戦をしています。

(会社HP|http://www.ryobi-holdings.jp/

・株式会社FTG Company/監査役就任

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FTG Companyと言われても馴染みのない方は多いかと思います。関東では有名な、大坂焼肉ホルモンふたごを運営する会社です。国内だけではなく、ニューヨーク、台湾、香港、中国等、グローバル展開も著しく、ここ数年で50店舗弱まで店舗を伸ばした会社様です。まさにベンチャー企業から中堅所に向かう最中で、最近では、「GREEN BROTHERS」というブランドでサラダ業態を開始することも発表されました(プレス(時事通信)|http://www.jiji.com/jc/article?k=000000001.000019564&g=prt)。経営が多角化する中で、資源配分の最適性(財務面)や人員配置や給与の正当性(労務面)、しいては会社の方針に対する提言をしています(経営面)。ちなみに、私は就任前から1ファンとしてふたごにはずっと通っており、好きな場所と仕事が合致した事例といえます。

(会社HP|http://www.ftg-company.com/

 

この他、公表不可な案件で上記同様に私が関わっている会社様も考えると、今は私だけで計10社程度の経営・組織面でのコンサルティングに関わっている形になります。もちろん取締役や監査役ともなると、善管注意義務や競業避止義務の関係もあり、行動は制限されてしまいますが、そうした意味では幅広く業務に携わらせていただいています。こうした背景及び弊社の状況から、攻めも守りも含め、会社の経営システムについて分析する事が増加していることが本ブログを書こうと思った趣旨です。

 

稀代の経営者は皆、独自のシステムを創造してきた

経営・組織のコンサルティングに携わる中で、私が今着目しているのは経営管理手法(又は経営システム)の部分です。会社経営・組織運営について考える際に確実に話題に登るのがこの経営システムの話。古くから色々な手法が作られてきましたが、稀代の経営者は必ずと言っていいほど、独自の経営思想、そして経営システムを作り、会社を率いてきています。システムがワークするか否かに対し、思想(理念、哲学、フィロソフィー、ビジョンも含)の部分は大きな影響を与えますが、やはり必ずと言っていいほど経営者の己の理念や哲学があり、それがシステムとして表れてきています。経営を考えるときに、経営戦略や事業戦略フレームワークは巷に沢山ありますが、経営システムそのものを考えたりすることはあまりされていません。こうしてダイナミズムを持って経営そのものの仕組みを変えられる経験が積めていることは非常に勉強になっています。

しかし、勉強して実践すればするほど、稀代の経営者達は皆、有名無名問わず様々な経営システムを創造してきたのだという事がわかります。それもそのはずで、上に述べたように、経営システムにこそ、その人の哲学や考え方、こだわりが現れるわけで、それ自体が経営者の役割だと表現する書籍も少なくありません。経営とは何か?を深く深く考えると、いつも夜も眠れないくらい悩んでしまいますが、簡潔にいうと「自分の実現したい思い・世界を実現する手法」だと思っています。社内でガチガチの管理をするのも、カンパニー制を敷いて権限委譲を図るのも、分社して大まかな方向性以外は担ってもらうのも、全て経営者の考え方次第ですし(CxO制が強固に理解されていたり、オーナー制の場合)、逆に言えば、迷いつつ助言を求めてでも、自分なりの哲学が反映されていない組織で惰性に経営をするだけでは、真の意味で経営者とは言えないと思っています。

TRYFUNDSは独自の経営システムを持たなければならない

しかし、そうした意味で言うと、本来は、「真に納得感があれば」オリジナルの経営システムを創造する必要はなく、その納得する経営システムを使って経営システムを構築すれば良いということになります。しかし私は、今は私自身がTRYFUNDSのために納得できる経営システムに出会えておりません。アメーバ経営も戦略的シナジーグループも、GEの経営システムも、リクルートの経営システムも納得感はありますが、もし弊社の理念に即した経営の仕組みを実現するのであれば、あと一歩、少しずつ変える必要があります。アメーバ経営と言えば、言わずと知れた京セラで使われた経営手法ですが、これは稲盛氏が京セラにまだ28名しか従業員が居ない頃に考案し、現在では大小様々な会社にローカライズして導入されています。そうした背景からすると、弊社の国内外に渡る人員構成を考えても既に遅れを取っている状況で、数年中には一定の結論を出す必要があるわけです。「意志ある挑戦」が出来て、「意志ある挑戦」を増やすことが出来るためにはどうすればいいのか、そして「可能性を信じる」というビジョンをどのように再現するのか等、あらゆる側面から考えた仕組みを構築する必要があります。

ちなみに、私が関わらせて頂いている両備HDには、「信託経営」という経営システムがあります。これは、HDのグループ会社の経営を最高執行責任者(COO)に基本的には全て任せて経営するという経営管理手法で、最終経営責任者であるオーナー家が実務には口を出さないという事を貫くという意思表示でもあります。信頼をベースに実務責任を全て委譲するマネジメント方式なので、通常のオーナー系企業とは一線を画した経営が可能となり、企業グループとして長期にわたって繁栄してきたわけです。100年という歴史ですから、これがこれからの経営スタイル全てに合致するか否かはわかりませんが、多少チューニングされとしても、私はこの信託経営という経営システムは両備HDが存続する限り永久に残っていくものだと確信しています。それは、この経営システム自体が「忠恕(まごころからの思いやり)」という経営理念則って作られたからであり、全ての経営原則がこの理念に即して判断されているからに他なりません。メンバー・従業員への信頼や社会に好影響を与える各事業に対する思いが担保されること、各々の役割を以って社会に与える影響を好循環させるという意志が感じられるシステムとして、一生続いていくものとなるでしょう。

IPO迄に独自の経営システムを確立する

両備HD様の事例のように、言葉の端々全てに現れるような、隅々まで徹底された一貫した経営システムを構築することは、TRYFUDNSの次のステップで必ず必要となります。ただし、私は無理して全て確立しようとは思っていません。数年中という言葉を出したように、大枠は決定し、詳細な仕組みは少しずつ確立することを計画しています。弊社には行動指針となるVALUE及びLEADERSHIPがあります。これらを前提として集まったチームなので、「今まで言っていたことと異なる経営システムを構築しない事を除いて」経営システムの導入時にズレが起こることはありえないと考えています。一番恐れているのは、無理して急に確立することを目標とし、「図らずに」言っていることとシステムの間に差異が生じることです。

 

・TRYFUNDSらしさが現れているのか?

・本当に「意志ある挑戦を創造する」仕組みなのか?

・本当に「誰よりも可能性を信じた」仕組みなのか?

・「世界基準」で通用する仕組みなのか?

・主体性が損なわれない仕組みのか?

・チームワークが活性化する仕組みなのか?

 

弊社の経営理念、ビジョン、バリューに則ると、この辺りがキーワードになるでしょうか。焦ること無く、但し前向きに、独自の経営システムを創造してゆきたいと思います。

最後に

今回私がお出しした両備HD様、FTG COMPANY(ふたご)様、そして弊社、さらにはその他私達が関わる各企業(超大手も含)等など、

 

「意志ある挑戦をしたい」

「グローバルに挑戦したい」

「経営に近いポジションで挑戦したい」

 

という方を鋭意募集しています。弊社で欲しいのも山々ですので、前向きにご検討いただきたいですが、様々な方向性からキャリアについても相談に乗れますので、諸々いつでもご連絡下さいませ。

 

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