【海外進出支援編】TRYFUNDSの「仕事」って?

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こんにちは。TRYFUNDSの白髪です。

最近あまり仕事以外で人と会っていないのですが、たまに友人に会うと以下のようなことを聞かれます。

「お前いま何してんの?」
私は、基本的に質問には簡潔に答えたいのですが、この質問をされると簡潔に答えるのに窮します。
簡潔に答えようとすると、「ベンチャーでコンサルやってる」とかになるのですが、全然答えになっていないので、そこから更に追求されます。

 

「何系のベンチャー?」

 

「何系?うーん。海外進出支援やったり、WEBサービス作ったりしている会社」。

 

「え、それどういうこと?」

 

と、この辺りで説明するのが億劫になってしまうことがよくあるわけですが、弊社は業務内容が非常に多岐に渡る会社であり業務レベルで何をしているのかを「パッ」と説明するのが難しいのです。

ちなみに、業務レベルの仕事(クライアントワーク)としては下記の通りです。これにプラス自社のサービスがあります。

海外進出F/S支援、海外営業展開支援、海外市場調査、海外製造パートナーシップ(OEM先など)締結支援、グローバル製品の海外での実証試験支援、海外ブランドのインバウンド展開支援、海外自治体の投資誘致支援、M&A支援(In-In、In-Out、Out-In、Out-Out)、マーケティング支援(SEM支援など)とクリエイティブ作成支援、コーポレートブランドの策定とクリエイティブ作成支援、組織開発支援、新規事業開発支援、人材派遣、ヘッドハンティング・・・and more

 

ざっと書くと↑という感じで、それぞれにまた細分化されているので、もはや「何をやっているの?」という質問に答えるだけで飲み会が終了するということになってしまいます。
※もちろん、「意志ある挑戦を創造する」という経営理念に即して仕事をお受けした結果です。その辺の話はまた書こうと思います。

そこで、本Reportにおいて「何をやっているのか」ということを可能な限り記載することにしました。
いくつか、カテゴライズして書こうと考えておりますので、第一回目の今回は弊社の「主事業」である海外進出支援について記載していきたいと思います。

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(マレーシアで、筆者が作成した資料を元にクライアントとパートナー候補が議論している図)

 

日本の海外進出を取り巻く現状

日本の海外進出(特に中堅、中小企業)はうまく言っているとは言い難い状況です。
撤退又は撤退の検討をしている企業が約4割にのぼると言われています。
(出典:https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p141003.pdf)

資金も時間も人材もかけた結果、半分近い会社が結局失敗して戻ってきてしまう可能性があるということです。
せっかく積み上げた日本の資産を浪費し、結果を残せずに撤退してしまうというのは、同じ日本人として何とも言い難い悲しい気持ちになってしまいます。

この現状は、進出する事業者だけの問題ではなく、海外進出を支援する支援者の問題でもあると考えております。
支援者が本当の意味で、支援者足りえるような機能を果たしていないということです。

TRYFUNDSのご支援の現場で感じる実感値としてもその通りで、「言葉ができるから」「昔現地に住んでいた or 駐在していたから」「有力な人を知っているから」という理由だけで海外進出支援業務をしている支援者たちが世の中には非常にたくさんいらっしゃいます。

日本人は元々鎖国文化だったからなのか、海外に対する必要以上の畏怖(あまり知ろうとしない)があり、「言葉がしゃべれるなら大丈夫だろう」とか、「昔住んでいたなら大丈夫だろう」となぜかそこで思考停止になってしまうような気がしております。
その結果、事業者たちは、「〇〇さんは、言葉もできるし、〇〇国での居住経験も長いから、お任せしてしまって大丈夫だろう」とボンと丸投げして任せてしまいます。

もちろん、言葉などはしゃべれることに越したことはないのですが、海外進出の本質は「新しいマーケットを攻略する」ということですから、本来は新規事業開発と同じぐらいハードルが高いものです。言葉がしゃべれるだけでどうこうなる問題ではないのです。事業者は支援者を見極める際には、より本質的な目でいていただくのが良いと思います。

逆にするとよく分かるのですが、この理屈でいくと、「日本に何年も住んでいて、日本語ができる外国人の人」はほぼ全員日本進出支援業務ができることになります。そんなことあり得ませんよね?それだけの人には、普通絶対にお願いできません。
異国でビジネスを立ち上げることが、そんなに簡単であるはずがありません。

ただ、日本の海外進出業界はそういった不思議な状況のまま放置されています。需要に対して供給が追いついていない。という印象です。

 

TRYFUNDSの海外進出支援業務

1.業務の流れとその内容

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(TRYFUNDSの海外進出支援ビジネス概念図)

TRYFUNDSの海外支援業務は、クライアントのニーズをしっかりとヒアリングし、成し遂げたいビジョンとそれに至るマイルストンを設定し、プロジェクトのグランドデザインを描くことからスタートします。

それに合わせ、プロジェクトが立ち上がり、回転していくために必要な現地の実務者を集め、チームをつくるところが次のステップです(上記図の下の2つの円)。

チームが結成できたら、案件をプロジェクト化し「プロジェクトの目的」「スケジュール」「体制」などを全員で共有し、納品まで一気に走らせます。

先ほどの段落で、現地に詳しいというだけの支援者では支援者足り得ないというような記述をしましたが、きちんとプロジェクトを管理できる人材がクライアント側にいるのであれば、現地に詳しい支援者の存在は、非常に大きな助けになります。
「〇〇を達成するために、〇〇さんに〇〇な仕事を〇〇な品質で〇〇までにお願いしたい」と全実務者に仕事を定義できれば、とてもうまくプロジェクトは回って行きます。こういった時には、やはり現地に根付いている方々の強みを感じます。

 

しかし、ここが中々難しいところで、そもそも仕事の定義付け自体がそんなに簡単なことではない上に、現地の人は現地の人の感覚で動きますので、異文化への理解が必要です。コンサルファーム的な詰め方で仕事をトレースしていってもあまり機能しなかったりもします。その辺りの塩梅を踏まえた「プロジェクトマネジメント」がTRYFUNDSのやっている仕事の最たるVALUEだと考えています。

実際にその中で行う業務ですが、戦略コンサルタントがやっているような100日プラン的な計画を立案することや、アタックリストや営業資料(企画書)などを現地語で作成し、現地流の交渉術を仕込んだ上で一緒に営業に行ったり、製品が現地の諸条件で動くのかどうかの100パターン以上ある製品テストなどのお手伝いもしますし、市場調査(WebやTelでのアンケート、有識者のインタビューセット)など、とにかくクライアントのゴールを達成するためにはあまりソリューションは選ばず行います。

それが何故出来るのかというと、「それを実際に行える実務家チームの組成ができること」と「彼らに動いてもらうための業務定義と動機付け」ができるからということです。

 

2.業務の対象範囲

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(TRYFUNDS コーポレートサイトより:世界58ヶ国がビジネスフィールドです)

よく「専門の国、地域はどこですか?」という質問をいただくのですが、弊社のビジネススコープは全世界への海外進出であって、それが専門であり、かつ強みでもあると考えております。

あえてスコープを絞っていない理由としては、対象国を絞ることにより、その国しかお勧めしない会社になる恐れがある

というのが最たるものです。

例えば「日本で成長していくのはもう限界だから、海外に出て行かないといけないがどこにいったら良いかわからない」というクライアントがいたとして、もし弊社がブラジルに領域を絞っている会社だったとすると、間違いなく様々な理由をつけて、

「ブラジル進出がお勧めです!成長余力がある国ですし、御社の製品も売れるはずです!」とお伝えするでしょう。というか売るものが一つしかないので、それをお勧めするしかないですよね。

しかし、当たり前ですがそれは健全なこととは言えません。

新規のマーケットに参入するのですから、少なくともクライアントが扱っている製品、サービスに関して規制がない国、ニーズが高い国、競合が弱い国がどこなのか、からスタートするのが普通です。

であれば、そういった情報をいろいろな国で比較検討してみることがその次に行う普通のことです。例えば、ブラジルの一本足提案ではなく、中南米の中で比較した上で、ブラジルを提案するなどです。
それをするだけでも成功の確度はかなり違ってくると思います。

弊社は、その普通の状態をきちんとつくり出すべく、全世界への海外進出を対象としています。
それはそれで大変なのですが、大変ということは競合が入ってきにくいということでもあるので、まずはこの自分たちのスタンスを磨き上げていきたいと考えています。

まとめ

少しTRYFUNDSの海外進出支援業務のイメージを掴んで頂けましたでしょうか。
要するに、クライアントのことを十分に理解した上で、そのビジネスを最大化させるために市場の選定・攻略を、手段は選ばずにお手伝いするということですね。

今後は、

 

「お前いま何してんの?」

 

と聞かれた時には、このReportのURLを送りたいと思います。
次回は違うビジネステーマで書きます。それでは、また。

 

おまけ

先日ハノイで飲んだココナッツから30℃近い酒が出てくるというもの。
見た目が結構あれなのだが、味は甘くて結構いける。

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